ツンと酸っぱい珈琲の味で嫌な思いをしたことがありませんか?
あれは、珈琲豆が酸化して、痛んで出てきた酸味です。珈琲豆本来の酸味とは別物です。
そうならないために、しっかり保存し、鮮度のいい豆で珈琲を飲みたいものですね。
焙煎後の珈琲豆購入したら、必ず密閉容器(キャニスター)に入れて保存。
珈琲豆は周囲の湿気や匂いをすぐに吸着します。その力は活性炭の約2倍以上。
また、高温多湿を避け、直射日光が当たらないよう気を付けてください。
いわゆる『冷暗所』で。
当店では、焙煎した豆をアルミ袋に入れ、針で空気穴をあけています。
そうしないと、新鮮な珈琲豆からは炭酸ガス(二酸化炭素)がたくさん発生し、袋がパンクするからです。
炭酸ガスと一緒に、香りなどもとんでいきます。
ですから、お店で買った珈琲豆は、帰宅後、すぐに密閉容器に移してください。
そう考えると、真空パックに入った珈琲豆は新鮮でないことになりますね。
古くなった珈琲豆じゃないと真空パックにできないのです。
『真空パック=新鮮』と思い込んではいけません。
焙煎後、1日目はまだ味が落ち着いていません。
2,3日目あたりから本来の味が出てきます。
ただ、焙煎1日目の味を味わうことはなかなかありません。
変化を楽しむために、試しに飲んでみると、日にちが経つにつれ味が変化していく過程がわかり、楽しめます。
生豆で保存 |
高温多湿を避ければ数年、数十年間の保存が可能。 収穫した1年目をニュークロップ。2年目をパーストクロップ。3年目以降をオールドクロップと呼ぶ。年月を経るごとに味はまろやかになる。ただ、新しい豆(ニュークロップ)の方が味がフレッシュではっきりし、その豆の特徴もわかりやすい。 |
豆で保存 |
密閉容器に入れて保存。毎日のように飲むなら常温でよし。1ヵ月くらい風味が保たれる。 この状態で飲む前にミルで挽いて淹れるのがベスト。 珈琲豆を購入する時は、是非「豆」で購入していただきたい。 |
粉で保存 | 密閉容器に入れて保存。毎日のように飲むなら常温ででもよいが、1週間くらいしか香りや風味は保たれない。 |
「毎日は飲まないんだけれど…。」という方は
冷蔵庫・冷凍庫での保存がいいという説があります。
間違いではありません。
ただ、ある大学の学者さんの研究の結果、『冷蔵庫よりも『冷凍庫』の方がかなり長く鮮度を保てる』という結果が出ました。
当店でも実験しましたが、豆の状態でジップロックに入れ空気を抜き、冷凍庫で保存したところ、3~4カ月経っても新鮮な風味と香りが確認できました。もちろん蒸らす時にはふっくらと膨らみました。
よくないのは『冷凍庫と常温との往復』です。
冷凍庫の温度と室温との温度差で、冷たい珈琲豆の周りの湿度が高くなります。結露と同じです。
その湿気を吸って、珈琲豆は酸化し劣化していきます。冷凍庫から出した珈琲豆はすぐに使いましょう。
そこで、当店でもおススメしている長期保存は・・・ 『冷蔵庫よりも冷凍庫!』
そして『豆の状態で、1回分ずつジップロックなどで小分けにして空気を抜き「冷凍庫」に入れ、飲む分だけをそこから出して淹れる』ことです。
さらに大事なのは必ず『密閉』することです。できるだけ空気に触れさせないようにすることが大事です。
空気を抜いて袋を閉めましょう。
小さなジップロックは100円ショップにも売っています。
冷凍庫で保存していると、珈琲豆から炭酸ガスが出ませんので、袋がパンクすることはありません。
※保存方法は所説ありますが、当店でも実験した結果、やはり冷凍庫保存が最適です。