夏が違づくと、水出しコーヒーを当店ではおススメしています。
そもそも『水出しコーヒー』とは??
昔はダッチ・コーヒーと呼ばれていました。
インドネシアを植民地にしていたオランダ兵が、どうにかして美味しい珈琲を飲めないか?という思いから、日々研究して考えた淹れ方です。
インドネシアで高品質なアラビカ種は、マンデリンとトラジャくらいで、あとはロブスタ種(インスタントコーヒーや缶コーヒーの原料になる低品質の豆)ばかりです。マンデリンやトラジャは大切な輸出資源ですので、現地ではロブスタ種しか飲めません。ロブスタ種は、苦味が強く、コクや香りが少ない豆です。
そこで、たどり着いたのが、「冷たい水を1滴1滴、点滴のように垂らして淹れるコーヒー」だったのです。
それが『水出しコーヒー』なのです。
水で落とすと、味に丸みが出て、雑味が出ない。香りも強調されるものを発明したのです。
オランダのことをダッチと呼ぶことがありますが、あまりいい意味では使われない呼び方なので、現在は「水出しコーヒー」と呼んでいます。
今でも、古い喫茶店に行くと、大きなガラス製の理科実験器具のようなものを見たことがありませんか??
あれが水出しコーヒー器具なのです。
今でも販売しています。
また、家庭用(小型化)にしたものも販売していますが、3~4万円はします。
それに、全てガラスでできているので、手入れが大変です。
そこで、当店で販売しているものは『IWAKIウォータードリップサーバー』です、。
仕組みは同じ。だけど、ガラスは下のポットだけで、あとは樹脂製で、簡素化しています。
でも、出来上がる味はホンモノです!
メーカー希望小売価格は4000円ですが、当店では3500円で販売しています。
最近は他のメーカーでも同様のものが製造され、販売されています。
僕がこのIWAKIウォータードリップサーバーに出会ったのは、横浜で珈琲焙煎の修行をしている時でした。
ある店舗で見たことのないこの器具を見たので、そこの店長に教えてもらい、実際に水出しコーヒーを作って飲ませてくれました。
その味に感動し、「自分の店でも、この商品を広めよう!」と思ったのです。
ただ、間違わないでいただきたいのは、ホームセンターなどで1000円くらいで販売されている水出しポットです。
麦茶ポットのようなモノの中にメッシュのフィルターが入っていて、そこにコーヒー粉を入れ、水に漬け込んで一晩おいておくものです。
個人的な感想ですが、あれでは美味しい水出しコーヒーは作れません。
雑味もたくさん出て、ただ濃いだけの「水浸しコーヒー」です。
夏の間は、当店のサービスコーヒーで出すのは、IWAKIウォータードリップサーバーで作った水出しコーヒーです。
400cc出来上がるのに2~3時間かかりますが、これで淹れると、本当に美味しい水出しコーヒーができます。
そして、好きな豆で淹れれるのがいいですね。
夏になると、珈琲豆販売店では『アイスコーヒーブレンド』と名打った豆が売られていますが、あれはただ深煎りしただけの珈琲豆です。
それでしかアイスコーヒーを作れないと思い込んでしまう方も多く、当店に初めて来るお客様の中でも
「アイスコーヒー用の豆をください。」
という方がたくさんいます。
アイスコーヒーブレンドで作ると、ガムシロップを入れたくなる苦いアイスコーヒーしかできません。
珈琲豆の味をちゃんと味わえるためには、好きな焙煎度合の好きな豆で作る水出しコーヒーがおススメです。
また、水で淹れることで、カフェインもかなり減少します。
カフェインは熱に溶け出しやすい成分なので、お湯でドリップするとたくさんカフェインがでますが、
冷水で淹れるとほとんどカフェインが含まれないのです。
夜に飲みたい方、妊婦さんにもいいですね。
焙煎でもそうです。
深煎りすればするほど、熱でカフェインが飛んでいきます。
試してみたい方は、是非、夏のうちにコーヒーローストへ来てください。
焙煎中にサービスで水出しコーヒーを出しますので。
また、この商品は、あまり販売されていないので、当店で買えない方は、ネットでも販売していますので、調べてみてください。