珈琲豆の有機栽培(オーガニック)

有機JAS認定栽培(オーガニック)にこだわる方は多いと思います。
当店のお客様でも、有機栽培の珈琲豆を求めてくる方もたくさんいらっしゃいます。(ちなみに2種類だけ取り扱っています)
★有機栽培(オーガニック)とは?
一定の農場で一定期間(3年)以上農薬、化学合成薬品を使用しないで栽培した農産物にのみJASの マークをつけることと,有機の表示をして販売することが認められるのが有機栽培制度です。
★では、珈琲豆の世界ではどういう状況だと思いますか?
質のいい珈琲豆は標高の高い土地で栽培されます。
昼夜の寒暖差がある方が甘い実をつけるからです。
険しい山や、崖のようなところで栽培している農家もたくさんあります。
そういった農家の豆は農薬を撒くための機械を高い所まで持っていけませんし、そもそも、そういった機械を持っている農家さんはすごく少ないです。また、化学肥料を買うための費用を持っている農家さんも少ないです。
思い起こしてみてください。
珈琲豆の産地は、もちろん赤道に近い熱帯地方。そして、お金のない「後進国」がほとんどなのです。
有機JAS認定を受けるには農林水産省の認可が必要です。
しかし、ただ認定をもらうだけではなく、高額な諸々の費用を支払わなくてはなりません。
だから、化学肥料を使用していなくても、費用がかかるので、あえて認定を受けていない農家さんがほとんどなのです。
お金のない農家さんは、コーヒーチェリーの果実を発酵させて肥料にしたり、動物の排出物を肥料にしているところも多いです。これらは有機肥料です。
要するに、質のいい珈琲豆は、ほとんどが有機栽培(オーガニック)と考えてもいいのです。
ただ、化学肥料を使用しないことが身体にいいことなのか?…と聞かれるとどうでしょうか?
家庭菜園をしている方は、「リン酸・窒素・カリウム」の化学肥料を使用していませんか?
栽培を繰り返すと土が痩せていきます。そういう時には化学肥料か有機肥料が必要になります。
害虫や作物の病気を防ぐために化学肥料を使用する家庭も多いでしょう。
珈琲豆の栽培では、害虫や作物の病気は大きな敵です。
その年の収穫に大きく響きます。
だから、コーヒーノキの栽培地で、人間の手で虫を捕ったりしていますし、日光が当たり過ぎないよう、農園の周りにバナナやヤシの木を植えて、コーヒーノキを守ったりしています。
一概に、有機JAS認定のマークがついているからといって、それだけがオーガニックとは思わないでくださいね。