アイスコーヒー用の豆をください

「アイスコーヒー用の豆をください。」

 

って来店されたお客さんによく言われる。

僕が答えるのは

 

「どの豆でもできますよ。」

 

お客さん「え?他のコーヒー屋さんには『アイスコーヒーブレンド』とかありますよ。」

 

そうなんです。

夏になると、ほとんどのコーヒー豆やさんでは「アイスコーヒー用」と名乗った深煎りの豆が販売されている。

でも、そのコーヒー豆の表示は、夏を過ぎると『フレンチロースト』などと名前が変わる。

 

ほとんどの人がアイスコーヒー用の豆があるんだと思い込んでしまう。

よくない商売方法だと思う。

その豆でできたアイスコーヒーはとにかく苦い。

苦いのがもともと好きな人はそれでいいと思うが、そうでない人もいるのだ。

苦味はいらないけど氷で薄まるからコクがほしい。

そう思っている人もいるのだ。

その証拠に、アイスコーヒーにガムシロップを入れる人が多い。

 

カフェに行っても、ホットコーヒーの種類は表示されていても、アイスコーヒーの種類が表示されている店は少ない。

つまり、何の種類の豆のコーヒーを飲んでいるのかわからないでアイスコーヒーを飲んでいることが多いのだ。

 

当店では、どの豆でもアイスコーヒーができます!…と説明します。

どうするかというと、普段飲んでいるコーヒー豆を使うのだ。

違うのはコーヒー粉の量を2倍にすること!

 

すると、普段飲んでいるシングルオリジンのコーヒーでもコクのあるコーヒーができる。

そのままだと熱いので、余熱をとってから氷を入れてかき混ぜるの。

待ちきれない人は、熱いコーヒーにすぐに氷を入れてかき混ぜる!

 

結論を言うと、アイスコーヒー用のコーヒー豆なんてないということだ。

水出しコーヒーを作って飲んでいる人にはもうわかっている話だが、

「苦いのがアイスコーヒー」

と思っている人はそうじゃないことを知ってほしいものだ。

 

当店には40種類くらいの豆がある。

焙煎具合も選べる。

いろんな味のアイスコーヒーが作れるのだ。

当店で買わなくても、他店で好きなコーヒー豆を買って、いつもの2倍の粉の量で淹れればいい話だ。

 

是非やってみてほしい。